皆様こんにちは協進エルS2 バイヤーチーフ野崎です。
今回のS2ジャーナルは北京のレザークラフトカンパニーSINCE社より届いた
高級ツールからラウンドエッジャーにスポットを当ててご紹介したいと思います。
ラウンドエッジャーは革の断面(コバ)のヘリを落とす工具です。
弊社では同様のヘリ落とし工具を各種取り扱っておりますが、今回はラウンドエッジャー
のNO3と通常のヘリ落としNO.3を比較しながら特徴をご紹介致します。
本体の見た目は同一ですが、一番の違いは刃先の形状です。画像右のヘリ落としの刃に比べて
ラウンドエッジャーの刃先裏面は山型の溝により、ヘリを落とした際にエッジの効いた
ラウンドしたコバに仕上がります。
サドルレザーのコインケースを2つ、コバも厚めに仕立ててみました。
では実際にコバを落として比較してみます。
まずは通常のヘリ落としNO3です。刃幅が広いのでコバも比較的エッジを効かせて落としていきます。
次にラウンドエッジャーのNO3です。ラウンドした刃先の効果で吟面からコバにさしかかり、
広範囲にヘリを落とすので、より丸みのあるコバが形成されます。
コバを全てラウンドエッジャーで落としてみました。コバは吟面床面の両面を落とし
更に吟面にエッジが入った部分には#800位のサンドペーパーで形を整えました。
ラウンドエッジャーでコバを落とした部分(吟面のヘリを落とした部分も含めて)
染色→トコ剤で磨いて丸みのあるラウンドしたコバの完成です!
ヘリ落としNO3で仕上げた画像右の物と比較すると違いがよくお分かりになるかと思います。
今回ご紹介したラウンドエッジャーでコバにエッジを効かせる事で、いつもと違った仕上がり
の作品を楽しんで頂けるかと思います。通常のへり落としと合わせてラインナップ頂く事で
作品の仕上がりもバリエーションが広がると思いますので是非一度お試し下さい。