2025/01/22

SINCEのラウンドエッジャーでエッジの効いた丸コバ仕上げ 協進エルのヘリ落とし

皆様こんにちは協進エルS2 バイヤーチーフ野崎です。

今回のS2ジャーナルは北京のレザークラフトカンパニーSINCE社より届いた

高級ツールからラウンドエッジャーにスポットを当ててご紹介したいと思います。













ラウンドエッジャーは革の断面(コバ)のヘリを落とす工具です。

弊社では同様のヘリ落とし工具を各種取り扱っておりますが、今回はラウンドエッジャー

のNO3と通常のヘリ落としNO.3を比較しながら特徴をご紹介致します。

本体の見た目は同一ですが、一番の違いは刃先の形状です。画像右のヘリ落としの刃に比べて

ラウンドエッジャーの刃先裏面は山型の溝により、ヘリを落とした際にエッジの効いた

ラウンドしたコバに仕上がります。













サドルレザーのコインケースを2つ、コバも厚めに仕立ててみました。

では実際にコバを落として比較してみます。













まずは通常のヘリ落としNO3です。刃幅が広いのでコバも比較的エッジを効かせて落としていきます。













次にラウンドエッジャーのNO3です。ラウンドした刃先の効果で吟面からコバにさしかかり、

広範囲にヘリを落とすので、より丸みのあるコバが形成されます。













コバを全てラウンドエッジャーで落としてみました。コバは吟面床面の両面を落とし

更に吟面にエッジが入った部分には#800位のサンドペーパーで形を整えました。













ラウンドエッジャーでコバを落とした部分(吟面のヘリを落とした部分も含めて)

染色→トコ剤で磨いて丸みのあるラウンドしたコバの完成です!













ヘリ落としNO3で仕上げた画像右の物と比較すると違いがよくお分かりになるかと思います。












今回ご紹介したラウンドエッジャーでコバにエッジを効かせる事で、いつもと違った仕上がり

の作品を楽しんで頂けるかと思います。通常のへり落としと合わせてラインナップ頂く事で

作品の仕上がりもバリエーションが広がると思いますので是非一度お試し下さい。
















2025/01/06

はじめまして 協進エル第2営業部レザークラフトS2ジャーナルスタートです。第1回サドルレザーについて

新年あけましておめでとうございます。
初めまして 協進エル 第2営業部 資材課統括責任者 野崎と申します。
協進エル第2営業部はレザークラフトに関する全てを提供する会社です。
私自身がレザークラフトが大好きでこの会社で仕入業務に関わり
様々な仕入先や商品に関わってきました。
カタログやSNSの情報だけてではお伝えできない商品の魅力を
今後このブログの中でレザークラフトを愛する皆様にお伝えできれば幸いです。
ちなみにタイトルの KYOSHIN ELLE S2 JOURNAL の S2は
我々第2営業部 SECTION 2の略であります。




早速ですが昨年末入荷したてのサドルレザーバット判のご紹介です。
国内屈指のピット槽で鞣された十分な厚みのあるヌメ革は
背中からおしりのあたりまでのバット(BUTT)部分を使用していますので
あますところなく、隅々まで無駄なくご使用頂けます。
何枚か重ねると凄い迫力ですね!




入社時からこのサドルレザーが大好きな私はこの手書きのデシまで
味わい深く感じてしまうのです。ちなみにピット槽で鞣す期間は約3か月!
この記事を書くにあたり、タンナーさんにも色々お話お聞きしましたが
一番大変なのはピットで鞣す工程より一番最初の原皮のセレクトとの事。
厚みを確保するため沢山の原皮から使用できる物を仕分けする作業が
とても重要との事でした。
長い時間をかけてじっくりと鞣されたサドルレザーは厚みも十分にあり
しなやかな質感で、私の大好きな(モチモチ感)も兼ね備えています。






こんなショットが撮りたかった!断面です。
約5mm程の厚みは3枚重ねるとやはり圧巻です。





そして床面!折り曲げた際の柔らかい感じも伝わるでしょうか。








昨年末バタバタとしている最中、パパっと制作したのでお粗末ですが
弊社のサドルレザーでカードケースを作ってみました。
本体かぶせは3mm 中パーツは1.5mmのセッティングです。
カードケースのつくりはともかくとして、、(笑)
右のカードケースは制作後何週間か日光にあてて焼け始めたサドルレザー
良いアメ色に変化して、これからのエイジングが楽しみです。








アップだとこんな感じです。
独自のブレンドオイルで鞣されたモチモチの吟面に糸がくいつく感じも
上質な革であればこそだと思います。
今後のエイジングの経過もUPしたいと思います。ではまた。