2025/03/05

革の色を自分好みに変えてみよう! 多用途に使える 協進エルのレザークラフトオールペイント VOL.2

皆様こんにちはバイヤーチーフ野﨑です。今回はオールペイント特集のVOL.2です 

実際に革にペイントしながら詳しくご紹介していきたいと思います。

革は(タンロー)(ルガトショルダー紺)(ブルガノ紺)をチョイスしました。







まずはタンローから吟面を着色しますが、わかりやすくツートンにしてみます。

オールペイントはそのままご使用頂けますが、今回はマスキング後に下地剤を塗布しました

※特に吟面を着色する際には下地剤を塗ることで、『発色』『定着力』が増しますので

事前の処理として是非ご使用頂ければと思います。









タンローの吟面を青色に仕上げてみます。調色しないので このまま原液を塗っても良いので

すがオールペイント(うすめ液)を適量混ぜることで塗料が滑らかになり、塗った際の滑り

も良くなります。








2回塗りで仕上げました。

吟面に着色した際の発色と、この自然な艶感がオールペイントの特徴です。

コバも同様に仕上げました。














今回の撮影で使用した『ツイサポ』もご紹介!作業用ピンセットで革を挟み 自由な角度

に調整できるので、コバ塗りのサポートと撮影で活躍してくれました。

詳細はこちら→ツイ・サポ








次回はルガトショルダーとブルガノのコバ仕上げです。

同じ紺色ですが、吟面の発色や艶も異なる革なので、オールペイントで調色しながら

コバを仕上げてみたいと思います。ではまた。




































































2025/02/19

コバも!吟面も!床も! 多用途に使える 協進エルのレザークラフトオールペイント VOL.1

皆様こんにちはバイヤーチーフ野﨑です。

今回のS2ジャーナルは レザークラフト オールペイントをご紹介したいと思います。

優れた着色性と密着力を兼ね備えたオールペイント。

革をはじめ、合皮、キャンバス、ゴム等、多用途に着色可能な塗料です。

レザークラフトでコバにも使える様、製造元と改良を重ねて開発したものが

レザークラフトオールペイントです。







全12色 30mlの使い安い容量です。ラベルの丸い穴から色が確認できるのは勿論

溶剤の残量チェックの目安にもなるので便利です!




ヌメ革に着色した オールペイントのカラースウォッチです。
















吟面に塗った際の顔料の質感も、自然な風合いと艶感です。















更にオールペイントには仕上げ剤が4種類あり、 艶を増したりマットな質感に仕上げたり

吟面やコバのトップを自由に調整して仕上げることが可能です。














こちらはコバにオールペイント→トップコートクリアーの仕上げで より艶をだしたもの。














そしてこちらはオールペイント→トップコートマットの仕上げでマットな質感に















次回は 弊社の革を使用して実際に吟面やコバを仕上げながらご紹介していきたいと

思います。ではまた。





2025/02/07

タンローってどんな革? 協進エルのELタンローでレザークラフトがもっと楽しめる!

皆様こんにちは 今回のS2ジャーナルはタンローの特集です。

弊社では数種類のタンローを取り扱っておりますが、今回はELタンローをご紹介致します。












名の由来にもなっている、タンニン鞣しで染色やロウケツ染にも適しているタンローですが

カービングやスタンピングを施したり、自分の好きな色に染め上げたり、、

レザークラフトを存分に楽しんで頂ける革だと思います。












原皮は北米のステアハイド。大きさは半裁で約220ds前後、厚みは2.2mmほど、

この吟面独特の白さの秘訣を含めて以下タンナーさんに色々とお話しを伺いました。























タンローの工程は他のヌメ革に比べてシンプルな印象。タンニンはミモザとケブラチョを

ブレンドした物を使います。

◎ミモザは 鞣しが強く→革が柔らかくなり→黄色味がかった色が特長。
◎ケブラチョは 鞣しが弱く→革が固くなり→赤味かった色が特長。

タイコ鞣しの早い段階で、まずミモザを漂白して洗い流すことで黄色味の抜けた独自の

乳白色の吟面に仕上がります。





















画像だけでうまくお伝えするのが難しいところもありますが、、

タンナーさん曰く、ケブラチョタンニン特長の ほのかな赤味(吟面が若干薄いピンク色)

が感じられるのではないか、とのお話でした。






















吟面にはアイロン加工を施していますので適度な艶感があり、更に表面の凹凸を抑えて

いますのでカービングや染色等の加工がスムーズです。





















床面はこんな感じです。





















実際に弊社スタッフがバスケットの刻印を打ってみました。やはり綺麗に入りますね。









































ELタンローで制作した革小物をいくつかチョイスしてみました!

革本体を好みの色に染めたり、更にカービング等の加工で自由自在にオリジナルの

レザークラフトが楽しめます。是非一度ためしてみてはいかがでしょうか!

この記事を書いているうちに 私も久々にタンローで何か制作したくなってきました。

上手くできたらご紹介したいと思います。ではまた次回の投稿で。
























2025/01/22

SINCEのラウンドエッジャーでエッジの効いた丸コバ仕上げ 協進エルのヘリ落とし

皆様こんにちは協進エルS2 バイヤーチーフ野崎です。

今回のS2ジャーナルは北京のレザークラフトカンパニーSINCE社より届いた

高級ツールからラウンドエッジャーにスポットを当ててご紹介したいと思います。













ラウンドエッジャーは革の断面(コバ)のヘリを落とす工具です。

弊社では同様のヘリ落とし工具を各種取り扱っておりますが、今回はラウンドエッジャー

のNO3と通常のヘリ落としNO.3を比較しながら特徴をご紹介致します。

本体の見た目は同一ですが、一番の違いは刃先の形状です。画像右のヘリ落としの刃に比べて

ラウンドエッジャーの刃先裏面は山型の溝により、ヘリを落とした際にエッジの効いた

ラウンドしたコバに仕上がります。













サドルレザーのコインケースを2つ、コバも厚めに仕立ててみました。

では実際にコバを落として比較してみます。













まずは通常のヘリ落としNO3です。刃幅が広いのでコバも比較的エッジを効かせて落としていきます。













次にラウンドエッジャーのNO3です。ラウンドした刃先の効果で吟面からコバにさしかかり、

広範囲にヘリを落とすので、より丸みのあるコバが形成されます。













コバを全てラウンドエッジャーで落としてみました。コバは吟面床面の両面を落とし

更に吟面にエッジが入った部分には#800位のサンドペーパーで形を整えました。













ラウンドエッジャーでコバを落とした部分(吟面のヘリを落とした部分も含めて)

染色→トコ剤で磨いて丸みのあるラウンドしたコバの完成です!













ヘリ落としNO3で仕上げた画像右の物と比較すると違いがよくお分かりになるかと思います。












今回ご紹介したラウンドエッジャーでコバにエッジを効かせる事で、いつもと違った仕上がり

の作品を楽しんで頂けるかと思います。通常のへり落としと合わせてラインナップ頂く事で

作品の仕上がりもバリエーションが広がると思いますので是非一度お試し下さい。
















2025/01/06

はじめまして 協進エル第2営業部レザークラフトS2ジャーナルスタートです。第1回サドルレザーについて

新年あけましておめでとうございます。
初めまして 協進エル 第2営業部 資材課統括責任者 野崎と申します。
協進エル第2営業部はレザークラフトに関する全てを提供する会社です。
私自身がレザークラフトが大好きでこの会社で仕入業務に関わり
様々な仕入先や商品に関わってきました。
カタログやSNSの情報だけてではお伝えできない商品の魅力を
今後このブログの中でレザークラフトを愛する皆様にお伝えできれば幸いです。
ちなみにタイトルの KYOSHIN ELLE S2 JOURNAL の S2は
我々第2営業部 SECTION 2の略であります。




早速ですが昨年末入荷したてのサドルレザーバット判のご紹介です。
国内屈指のピット槽で鞣された十分な厚みのあるヌメ革は
背中からおしりのあたりまでのバット(BUTT)部分を使用していますので
あますところなく、隅々まで無駄なくご使用頂けます。
何枚か重ねると凄い迫力ですね!




入社時からこのサドルレザーが大好きな私はこの手書きのデシまで
味わい深く感じてしまうのです。ちなみにピット槽で鞣す期間は約3か月!
この記事を書くにあたり、タンナーさんにも色々お話お聞きしましたが
一番大変なのはピットで鞣す工程より一番最初の原皮のセレクトとの事。
厚みを確保するため沢山の原皮から使用できる物を仕分けする作業が
とても重要との事でした。
長い時間をかけてじっくりと鞣されたサドルレザーは厚みも十分にあり
しなやかな質感で、私の大好きな(モチモチ感)も兼ね備えています。






こんなショットが撮りたかった!断面です。
約5mm程の厚みは3枚重ねるとやはり圧巻です。





そして床面!折り曲げた際の柔らかい感じも伝わるでしょうか。








昨年末バタバタとしている最中、パパっと制作したのでお粗末ですが
弊社のサドルレザーでカードケースを作ってみました。
本体かぶせは3mm 中パーツは1.5mmのセッティングです。
カードケースのつくりはともかくとして、、(笑)
右のカードケースは制作後何週間か日光にあてて焼け始めたサドルレザー
良いアメ色に変化して、これからのエイジングが楽しみです。








アップだとこんな感じです。
独自のブレンドオイルで鞣されたモチモチの吟面に糸がくいつく感じも
上質な革であればこそだと思います。
今後のエイジングの経過もUPしたいと思います。ではまた。